兵庫県立大学

兵庫県立大学シミュレーション学研究科シミュレーション学専攻 永野研究室

研究内容About

建築物の構造解析と避難解析との
双方向評価によるキーエレメントデザイン

非構造材の損傷リスクを構造解析と避難解析による双方向視点から相補的に評価し、人的被害回避のための非構造材のキーエレメントデザインを提案しようとしています。具体的には、構造解析による損傷評価オブザーバ、避難解析による損傷制御オペレータ機能を実装したスーパーコンピュータ・詳細モデルシミュレーションにより、厳密な評価が難しい非構造材の損傷シミュレータを構築し、建物内での人的被害リスクの定量的検証に取組んでいます。

ひょうご発安心安全ハイパー
スマートシティの構築に向けて

阪神淡路大震災を経験した兵庫県において、兵庫県立大学が得意とする次世代の防災・耐震構造の街づくり構想と再生可能エネルギー・燃料電池・蓄電池技術とICTを活用した効率的なエネルギーの創出・制御技術、医療診断技術等を組み込んだ社会インフラを備えることで、都市部のみならず郡部においても高齢者にも住みやすいスマート・レジリエント・シティー構想を産学共同で策定しようと研究しています。本構想を「ひょうご発安心安全ハイパースマートシティ」と名付けました。兵庫県立大学の10部局にわたる横断的な組織を構築し、個々の研究成果をハイパースマートシティという都市(住宅)への適用という視点に立った統合シミュレーション学研究を進めています。

都市防災に資する神戸市等を対象とした
次世代都市モデルの構築に関する総合防災研究

理化学研究所の計算科学研究センター総合防災・減災研究チームの一員(客員主管研究員)として、スーパーコンピュータを利用した大規模計算のための詳細な次世代都市シミュレーションモデルの構築をしています。

姫路城および姫路城跡の復元CG作成

姫路城は1993年に日本で初めて登録された世界文化遺産です。国宝指定の天守とその周辺の櫓の他にも多くの建物がありましたが現存していません。まずは、姫路城および姫路城郭の復元CGを作成しました。次に、向屋敷内の唐笠間をCG復元するために構造的な観点から検討することで当時どのような屋根形状で建設されていたかを検討しています。

 

2019年8月30日 姫路城の「真実」(播磨学研究所 編、神戸新聞総合出版センター)が出版

 

超軽量なシステム天井に対する基礎研究

本共同研究では、化粧グラスウール耐震システム天井及びプール用耐震天井の大地震時を想定した振動シミュレーションによる安全性の検証を目的としています。2017年度には当研究室の共同研究成果として、日本建築総合試験所より「天井面がアルミ押出形材とグラスウール化粧材で構成される吊り天井」として建築技術性能認証を受けました。

共同研究先企業のURL:http://www.a-blt.co.jp/